アキバ博士の食農教室「食の知恵と文化」

キウイゼリーは固まらないの?

キウイフルーツにはたんぱく質を分解する酵素がある
(C)こぐれ けんじろう・画

寒天ならば大丈夫さ

 この前、妹たちと収穫したいろいろな果物を使ってゼリーを作ったよ。桃やブドウ、キウイフルーツなどの果肉をゼラチンで固めたんだ。ゼラチンは動物性のたんぱく質で、水分を加えて冷やすと独特のドロっとした固まりになる。でも、キウイフルーツを入れるとゼラチンが固まらなかったんだ。これはなんでだろう?

 キウイフルーツには、たんぱく質の分解を助ける働きを持つ酵素が多く含まれているからなんだ。この酵素は、アクチニジンといって、たんぱく質分解酵素と呼ばれるものだよ。アクチニジンは、たんぱく質同士が手をつないで、水分を抱え込み固まることを邪魔してしまうんだ。

 だけど、キウイフルーツが入った"ゼリー"もあるよね。あれは、たんぱく質のゼラチンを使わず、寒天や糖などに固める役割を任せているからなんだ。

 アクチニジンには肉や魚を柔らかくする働きもあるよ。肉や魚のたんぱく質を分解するからなんだ。でも、アクチニジンは熱や酸、アルカリに弱いんだ。ジャムやシロップ煮にしたものなどには、分解する働きはほとんどないよ。

 キウイフルーツの種類によって、アクチニジンの含む量が違うよ。一番よくお店で見掛ける緑色の果肉の「ヘイワード」は多く含むよ。果肉が黄色の「ゼスプリゴールド」や果肉の真ん中だけ赤い「レインボーレッド」は、含まれている量がとても少ないんだ。

 たんぱく質を分解する酵素があるのは、キウイフルーツだけじゃないよ。イチジクやパイナップルなどにも含まれているんだ。これらの果実とたんぱく質を一緒に食べると消化・吸収がよくなるんだ。

(取材協力=地方独立行政法人北海道立総合研究機構・中央農業試験場)

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