アキバ博士の食農教室「食の知恵と文化」

トマトの色と味は関係があるの?

トマトの色は大きく分けると4つ
(C)こぐれ けんじろう・画

甘味や酸味が違うよ

 食欲の秋がやってきたね。この間、野菜を買いに直売所に行ったら、赤以外にも変わった色のトマトを売っていたよ。トマトの色と味には関係があるのかな?

 トマトの色を大きく分けると、(1)ピンク系(2)赤色系(3)黄色系(4)黒色系――の4つがあるよ。それぞれ味に特徴があるんだ。

 トマトは赤いイメージだけど、実は店頭に並ぶものの多くはピンク系なんだ。日本の種苗会社のほとんどが作っていて、甘くておいしいのが特徴。海外の主力品種が多い赤色系は、リコピンという赤い成分を多く含んでいて、主にジュースに使われる。味は、甘味よりも酸味が強いよ。最近では、ピンク系でも出荷できない規格外をジュース用に出荷する農家もいるよ。口当たりがまろやかで、道の駅などで人気なんだ。

 黄色系は種苗会社の手で改良が進み、甘さや酸味がピンク系に近づきつつある。紫色に近い黒色系は、水気が多くジューシーだよ。色の鮮やかさや、つやがあるトマトのイメージからは離れているけど、品種改良が進んで体に良い機能性成分が備わると、もっと注目されるだろうね。

 トマトが甘くなるには、最高気温と最低気温の差が10度以上になることも条件だよ。この適温で、着果後の温度の合計が1000度になると色づいてくるんだ。太陽の光と温度が大事ということだね。

 トマトは初め緑色だけど、熟すと色がつくよ。収穫した後も果実から出る植物ホルモンのエチレンガスでさらに濃くなる。追熟といって糖度も増えるんだ。欧州では昔から「トマトが赤くなると医者が青くなる」といわれるほど、トマトは健康に良い野菜だよ。味比べをしながら、たくさん食べよう。

 

(取材協力=タキイ種苗研究農場)

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