アキバ博士の食農教室「食の知恵と文化」

しょっぱい野菜ってあるの?

アイスプラントは砂漠で光合成
(C)こぐれ けんじろう・画

砂漠育ち」は塩分多い

 南アフリカ共和国で行われたサッカーのワールドカップは見たかな?日本の代表選手が決勝トーナメントまで勝ち進んでいく姿に感動したよ。みんなはどうだった? 今日は南アフリカからやって来たアイスプラントという野菜を紹介するよ。葉っぱの表面に白いつぶつぶがあって、食べるとしょっぱいんだ。どうして塩味がするのかな?

 原産地の南アフリカの砂漠は土の中に塩分が多いから、植物の体の中にも塩分がたまるんだ。だから塩味がするんだね。アイスプラントは塩分があるとよく育つんだ。「塩生植物」っていうよ。日本では養液栽培されることが多いけれど、養液に塩分を加えてやる必要があるんだ。

 ところで、植物は光合成をして生きているよね。光合成をするため、気孔を開いて二酸化炭素(CO2)を吸収するんだ。しかし暑い砂漠では、昼に気孔を開くと水分が失われて、脱水症状を起こしてしまう。そこで、気温が低くて湿度の高い夜に気孔を開くんだ。でも、夜は太陽の光がないから光合成はできない。

 だから、夜にCO2と酵素を使ってリンゴ酸を作り、ためておくんだ。朝になると、酵素がリンゴ酸をCO2に変え、太陽の光と、根から吸収した水で光合成をするのさ。砂漠の土には塩分が含まれているから、水と一緒に塩分を吸い込むんだ。しょっぱい物を食べた時って、のどが渇くよね。それと同じで植物も、のどがカラカラに乾くから水分を吸収するんだね。こうしてアイスプラントは細胞の中に塩を蓄積して塩味になるんだ。

 アイスプラントはサラダで食べるほか、すしのねたやドレッシングにして売り出す店もあるんだよ。いろいろな調理方法があるんだね。8月ごろまではお店に出てるから、スーパーや直売所で探してみてね。

(取材協力=佐賀大学農学部 野瀬昭博教授)

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