アキバ博士の食農教室「食の知恵と文化」

野生動物の肉はなぜ硬い?

野生動物の肉を使ったジビエ料理
(C)こぐれ けんじろう・画

家畜と餌が違うからさ

 畑ではたくさんの野菜が育つ季節だね。僕もこの間、畑に大豆の種子をまいたんだ。去年はシカに食べられちゃって、ちっとも育たなかったなあ。今年はネットを張って、シカやイノシシに畑を荒らされないように気を付けないと。

 最近は、鳥獣害対策で処分したシカやイノシシなど、野生動物の肉を使った料理が日本でも食べられるようになってきたね。フランスでは「ジビエ料理」とも呼ぶんだよ。野生動物の肉は、硬くてにおいが強いって言うよね。どうしてかな?

 肉が硬い主な理由は餌にあるんだ。家畜は軟らかい霜降り肉になるように、人間が餌の配合を工夫したり、品種改良したりしているよね。野生動物の餌は、家畜の餌に比べて、とっても低カロリー。山にある木の実や草なんかだからね。

 あと、日本人は霜降りの軟らかい肉が好きな人が多いから、引き締まった獣肉を食べると、余計に硬く感じるという説もあるよ。一方で、もともと狩りが盛んだった欧米では、かみ応えのある肉が好きっていう人も多いんだって。

 さらに、家畜か野生かに限らず、動物にはそれぞれ特有のにおいがあって、雄、雌でも違うんだ。特に雄のにおいが強いんだけれど、家畜は去勢することで、においが少なくなるといわれているよ。

 ほかに、餌から来るにおいもあるんだ。野生動物は、すんでいる地域も食べている物もそれぞれ違うから、においも一頭一頭で違いが出やすいんだ。また、僕たちが食べ慣れていないから、においが気になるということも考えられるね。

 君と君の友達も、住んでいるところは近くても、毎日、違うご飯を食べているから、鼻のいい動物からしてみれば、全く違うにおいを感じているかもしれないね。

(取材協力=帯広畜産大学)

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