アキバ博士の食農教室「食の知恵と文化」

「酢」にもいろいろあるの?

いろいろな酢
(C)こぐれ けんじろう・画

原料で色が変わるんだ

 農作業が忙しい時期になったね。秋葉原にある僕の「食と農の研究室」でも、最近たくさんバケツ稲を作ったから、ちょっと疲れ気味だよ。そんな時、酢がいいよって友人のカンダくんが教えてくれたんだ。早速お店に行ったら、あれれ、黒い酢や果物の酢もあるぞ。普通の酢と一体どう違うのかな。

 酢は、アルコールに酢酸菌という細菌を加え、発酵させて造る。酢酸の量に大きな差はなくて、原料の違いが色や種類を分けているんだ。

 穀物から造る酢の中で、黒っぽい色をした酢を「黒酢」というよね。でも、みんなの家では黄色っぽい色をした酢を使うんじゃないのかな。

 その違いは、原料の米にあるんだ。黒酢の原料は玄米で、黄色っぽい場合は白米などを使っているよ。なぜ、黒い色が付くのかって? それは、まだ分かっていないんだ。現在も研究中なんだよ。

 普通の酢と黒酢は、アミノ酸を多く含むかどうかでも違うんだ。精米していない玄米は、白米に比べてたんぱく質が多く、発酵や熟成の過程で分解されてアミノ酸に変わるよ。だから黒酢は、うま味のもとになるアミノ酸の量が多いんだ。

 酢はいろいろな原料から造られているよ。中国では、地域で取れる穀物を原料にしているんだ。米だけでなくアワやヒエを混ぜることもあるよ。外国には、ブドウから造るワインビネガーやバルサミコ酢、リンゴから造る酢もあるんだ。フィリピンなどではココナツを原料に造る酢もあるよ。果物から造った酢は、その香りも楽しめるんだ。

 疲れた時に酢を飲むと、エネルギーの補給を助け、食欲を増進させる効果もあるよ。晴れたり曇ったり、不安定な天気が続くけれど、酢の力を借りて乗り切るぞ。

(取材協力=東京農業大学発酵食品化学研究室)

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