アキバ博士の食農教室「農の知恵」

サクランボ なぜ"2個付き?

サクランボ なぜ 2個付き?

同じ花芽に咲くから

 みんな、今年は、お花見に行ったかな。僕も近所の桜並木に行ってきたよ。桜を見ていたら、なんだかサクランボが食べたくなっちゃった。僕って、“花より団子”なんだ。ところでサクランボは、なんで2個の実がくっついているんだろう?

 それはね、サクランボは1つの花芽から2個の花が咲くからなんだ。同じ花芽から咲いた花は、軸の元のところでくっついているよ。その花が実になるから、実も2個くっついているんだね。

 でも、ついている実の数は、2個に決まっているわけではないんだ。1個の場合もあるし、中には5個もついていることがあるよ。この数は、どうやって決まるのだろう。

 1つの花芽の中に入っている花の数が、品種によって違うんだ。国内で一番たくさん植えられている品種の「佐藤錦」なら、1~3個。甘味の強い「紅秀峰」は3~5個の花が咲くんだ。

 花の数は、前年の収穫が終わった7月ごろに決まる。この時期に、たくさんの養分が花芽に送られると、花の数が多くなる傾向があるよ。だから、農家はこの時期に合わせて、肥料をまくんだ。収穫の後に感謝の気持ちを込めてまく肥料だから「お礼肥」と言っているよ。

 咲いた花が、すべて実になるわけじゃない。実になるのは、その中で、ちゃんと受精したものだけなんだ。実際に実になるのは、全体の2割ほどだよ。でも、酸味が強い「ナポレオン」のように、受精して実になっても、その後なぜか、たくさん落ちちゃう品種もあるよ。

 こうやって実が2、3個付いたサクランボになるんだね。ちなみに、同じようにリンゴも1つの花芽から6個前後の花が咲くんだ。日本梨や西洋梨は3~8個くらいだね。

 けれど、農家は果実を大きく育てるために、余分な花を手作業で摘んじゃうんだ。だから、樹上で実になるのは少ないけれど、リンゴや梨も、本当はサクランボのように実がいっぱいつくんだよ。でも、たくさん実がついたら、重たそうだね。あんまりいっぱい実がなって、枝が折れちゃったりしないのかな・・・・・・。

                       

(取材協力=農研機構・果樹研究所)