アキバ博士の食農教室「食の知恵と文化」

マツタケの「シロ」って何?

マツタケの「シロ」は菌糸とアカマツの根が一緒になった塊
(C)こぐれ けんじろう・画

菌糸が集まった塊さ

 秋の味覚を代表するマツタケ。みんなもう食べた? 知り合いで、マツタケが発生するアカマツ林の管理をしている林業家から聞いた話では、マツタケでは「シロ」がとても大事なんだって。でも、シロって何のことだろう。みんなは知っているかな?

 シロというのは、マツタケの本体である菌糸とアカマツの根が一緒になった塊なんだ。地面の下で、リングのように育つことが多いよ。マツタケは、このシロに沿って生えるんだ。

 マツタケに限らず、きのこの本体は、地面の下にある菌糸なんだ。菌糸は白い糸のような形をしているよ。この菌糸が増えるときは胞子という、植物でいうと種に当たるものを空気中に飛ばす。胞子を作るために、きのこができるんだ。

 きのこの多くは、季節になると胞子を出すよ。飛んだ胞子は、行き着いた先で発芽して菌糸ができる。そして2つの胞子から出た菌糸が合体することで、きのこを作る力を持った菌糸になるんだ。

 シロは毎年10~15センチずつ、リングが外側に広がっていくよ。このシロの場所を知らない人には、なかなかマツタケを見つけることはできない。アカマツの管理をする農家やマツタ採りの名人はリングの場所をよく知っているんだよ。

 シロは、土の中の温度が19度以下になり、降水量が増える9月ごろにマツタケが発生するといわれている。

 自然に発生するシロって神秘的だよね。シロがよく育ち、おいしいマツタケが採れるアカマツ林が、いつまでもあるといいね。

(取材協力=京都府農林水産技術センター農林センター森林技術センター)