アキバ博士の「生き物バンザイ」

カブトエビってどんな生き物?

カブトエビ説明
(C)こぐれ けんじろう・画

外来種の"草取り虫"さ

 田植えの季節だね。みんなの地域はもう済んだかな? 水が入った田んぼには、タニシやオタマジャクシなどいろいろな生き物がすむ。外来種のアメリカザリガニのように、稲の茎を切るなど悪さをするものもいる。この時期にしか見られない生き物にはカブトエビがいるよ。このカブトエビ、もともと日本にいた生き物ではないんだ。どこからどうやって日本に入ってきたのかな?

 カブトエビは丸くて軟らかい甲羅としっぽを持つ、3、4センチの小さな生き物。エビとは違ってミジンコの仲間なんだ。田植えが終わったころに突然現れ、話題になったりするよ。

 どこから来たかについてはいくつか説があるけれど、風で海を越えて卵が飛ばされてきたとか、飛行機に乗った人間の靴の裏に卵がくっついて持ち込まれたという話だよ。20世紀初め、海外との行き来が盛んになったころから、田んぼなどで見つかるようになったんだ。日本にいるカブトエビは、アジアカブトエビ、アメリカカブトエビ、ヨーロッパカブトエビの3種類。名前からも、もともと外国の生き物だってことが分かるね。

 ところでカブトエビには、田んぼの雑草を取る働きがあるんだ。泥の中で芽生えた水田雑草の芽を食べるし、泳ぐ時に水を濁らせるので、発芽した雑草の生育を抑える効果もある。だから「田んぼの草取り虫」といわれ、喜ぶ農家もいるんだ。寿命は1カ月くらいと短いけれど、乾燥に耐える卵を泥の中に生んで冬を越し、また来年現れるんだ。

 カブトエビは「生きた化石」としても有名なんだ。3億年前の恐竜の時代の地層から、現在とほぼ同じ形の化石が発見されている。そんな生き物が身近な田んぼにすんでいるなんて、何だかすごい。大切にしたいね。