アキバ博士の「健康」

おなかがすくと「グー」はなぜ?

おなかがすくと「グー」はなぜ?

消化が進んだ音だよ

 僕は、今年は「読書の秋」と決めて秋の夜長に本を読んでいるのさ。格好いいでしょう?

 ところが、静かな夜の邪魔をするのが「グー」という自分のおなかの音。ああ恥ずかしい!

 どうしておなかがすくと、おなかが鳴るのかな?

 あの重低音を鳴らすのは、おなかの中の食べ物を消化する器官の一つ、小腸さ。食べ物と空気が交ざり合って、小腸を通る時、「グー」と鳴るよ。ホースから水を出す時、少しだけ空気が入ると「ゴボゴボ」と音がするのと同じような感じかな。食べ物だけ、空気だけが小腸を通る時は、音は出ないよ。

 小腸は大人で約5メートル、ほかの器官と比べてずば抜けて長い。縮んだり伸びたりしながら、胃から入ってきた食べ物を動かして、大腸に送るんだ。24時間休みなしの働き者さ。

 おなかがすいたからっていつも、「グー」と鳴るとは限らないよ。寝転がった時や運動した時など、小腸が動いて音が出ることもあるよ。ただ、おなかが鳴るタイミングと、おなかがすくタイミングは、重なることが多いんだ。

 食べ物を大腸に送ってしまい、おなかがすいた状態の小腸には食べ物のかすが残っていて、空気と交ざる確率が高くなるからね。さらに、小腸はいつも以上に活発に動いて、消化液を出す。「いつ食べ物が入ってきてもいいぞ!」と、準備をしておくわけだね。

 小腸に食べ物のかすさえもなくなったら、空気だけが中を通るようになる。空腹も度を超すと、おなかが鳴らなくなるのはこのためさ。

 下痢の時、おなかが「ゴロゴロ」と鳴るのも、食べ物と空気が交ざって小腸を通る音だよ。下痢は口から体内に入った体に有害な菌を、早く体の外に押し出そうとするものだから、水っぽかったり、消化不良だったりするうんちが出るんだ。このために、胃や小腸、大腸は、おなかが痛くなるくらいパワーを総動員して、ものすごいスピードで伸び縮みするんだよ。

 おなかが鳴るのは「ちゃんと僕、働いているよ」という小腸のアピールなんだね。よーし、これからは恥ずかしいなんて思わずに、堂々としていよう!

 みんな、僕の小腸が奏でる音を、聞いてくれ!! 「グー、グー、グー♪」

(取材協力=JA長野厚生連・佐久総合病院)