学ぶ:ぐるり直売所 大学生記者が行く!

温かい雰囲気大切に―くしわらの里(JAくるめ)

販売員は家庭的な直売所づくりに励んでる
販売員は家庭的な直売所づくりに励んでる

 JAくるめの「くしわらの里」は小さな直売所だ。

 その小ささを最大限に生かした「コミュニケーションがとれる場所」でもある。販売員さんは、お店の雰囲気が家庭的になるように心掛けているという。

 あいさつはもちろんのこと、来店したお客さんと積極的な会話を通して距離を縮めることや、生産者と消費者の間を取り持つことにも努めている。ここでは本当の意味で「顔の見える」「声の届く」関係を作ることができる。

 どの作物を誰が作っているのかも分かるし、消費者の表情や要望もじかに分かる。そうしてできたつながりは、農家の励みになり、消費者の地元に対する愛着を生み出すだろう。この良い流れの中核をなすのが、「くしわらの里」だ。

 また、ここで感じられる「温かみ」も魅力の一つだろう。週3回はこの直売所に通うという女性(82)は、「ここに来るとうれしくなる」という。

 地元の農家が苦労の末に作り上げた立派な農作物を、新鮮な状態で買うことができる。よく作られた野菜などを前にして、つい目移りしてしまうというのだ。

 コンビニやスーパーなどには存在しない、農作物に宿るぬくもりを、販売員の温情を、ここでは感じることができる。

 見ただけでおいしさが凝縮されているのが分かる農産物を目の前にして、取材中の私の胃袋も黙ってはいなかった。結局ラッカセイを試食したが、やはりおいしかった。大きさ、風味、歯応えの全てがマッチしており、至高の一品に仕上がっていた。

 このような「高品質、新鮮、安心安全」という一般的な直売所の強みに加え、「くしわらの里」では先述したようにつながりや温かみを肌で感じることができる。買い物を機械的に済ますことが多い現代人の心に、優しい風を吹き込んでくれる場所になるに違いない。

 また、農に少しでも興味のある人にも、ぜひお勧めしたい場所だ。

メモ

JAくるめ「くしわらの里」
久留米市東櫛原町700-1。売り上げは年間約5000万円。来客者数は1日200人、年間6万人ほど。

大学生記者 九州大学・川田大輔さん
大学生記者 九州大学・川田大輔さん