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初心忘れず日々勉強─JA粕屋 中村裕貴さん

イケメン生産者が作る甘く大きい「あまおう」
イケメン生産者が作る甘く大きい「あまおう」

 今回は、新宮町で先祖代々のミカン他、果樹を生産している中村裕貴さん(29)を取材した。

 裕貴さんが農業をするようになったのは、美容師という仕事を1年経験してからのこと。社会に出て経営の難しさを知り、家業を守る意識が芽生えたそうだ。

 祖父から父子へ経営が任されるようになり、生産体制をミカン中心から単価の高いイチゴ「あまおう」へと転換させた。1年間イチゴ農家に研修生として住み込み、農業とイチゴ栽培について一から学んだ。ここでの経験は人として成長できた一年でもあったそうだ。

 現在、就農8年目。栽培から出荷までの一連の作業をできるようになり、両親と3人で「あまおう」を生産している。しかし、毎年一年生という気持ちは忘れていない。若手生産者と共に視察や研修、勉強会に積極的に参加し、勉強や技術習得に励んでいる。

 そこで、日々勉強や努力を積みながら作るイチゴへのこだわりを聞くと、「こだわりがないことがこだわり」と答えてくれた。

 特別なことはせず、スタンダードに忠実に作ることが甘くて大きい「あまおう」を作る秘訣(ひけつ)だというから驚きだ。ただし、天候に左右されるのが農業。変化を軌道修正する対応力、応用力が必要なのだそうだ。

 多くがJAを介して大都市に出荷され、福岡のブランド品として販売されている。県民が誇る「あまおう」ブランドの裏にはこうした生産者の努力があることを忘れてはならないのだろう。

 おしゃれにも気を使いながら次世代や地域の活性化、「あまおう」の将来を真剣に考える彼の姿は、新しい農業のイメージを与えてくれた。

 

大学生記者 九州大学大学院・甲斐めぐみ
大学生記者 九州大学大学院・甲斐めぐみ