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なす

JAみい小松菜

九州ではおなじみの品種
春がきていよいよ元気に

写真でもわかるとおり、とがった先端と長い実が特徴の博多なすは、九州地方ではおなじみの「筑陽」という品種。取材したのは、春実がちょうど太くなりはじめたころ。

「そろそろ春の対応に移りはじめるときですかね。ハウスのビニールも取っ払って、暖房ももう切ろうかと思ってるところです」

ハウスの中にはかすかなミツバチの羽音が響く。冬の間はホルモン剤による受粉を行ってきたが、暖かくなってきたのでミツバチによる自然受粉に切り替えはじめたとか。また、湿度がないと育ちにくいというなすなので、圃場は蒸し暑く、地面も常に水で濡らしておくという。そんな環境でこの雄々しい見た目にすくすくと育っていくのだ。

なにより重要なのが色味
鮮やかな紫を出す苦労

「なすは育ちはじめると、どんどん芽吹いてくるのでそれを間引いていく作業が重要なんです。そして、不要な葉を取り、日光が当たりやすくしてあげる。日を当てないと紫色がきれいに出ないんですよね。ただし、当てすぎると今度は色が焼けてしまう」

確かに食卓のなすはあの皮の紫が重要なポイント。伸びやかに育てるための欠かせない作業だ。そうして育った筑陽は、果皮がうすく、肉質がやわらかいのが特長。和洋中どんな料理にも実にマッチする。

油が名パートナー
でも天ぷらよりフライ!?

「特に油との相性がいいのは知られていますよね。和食の天ぷらがポピュラーですけど、ぼくの家ではパン粉をつけてフライにします。こっちのほうが好みですね」

ハウスにちらほら見られるのはなすの紫色の花、そして店頭ではあまりなじみのないヘタのトゲ。こちらはかなりしっかりしていて、指でふれると痛いほど。

「いまの時季は勢いがあるのでトゲが強いんですよ」という意外なたくましさも発見だった。

(平成28年3月 取材)

協力:福岡県農林水産物ブランド化推進協議会