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生姜

JAみい小松菜

種生姜を寒さから遠ざける
生姜貯蔵窯での独特の貯蔵法

生姜は一年中スーパーの売り場などで見られるが、いわゆる新生姜というのは初夏から夏にかけての一時期にしか出回らないもの。生姜は、実は一年間かけてかなり根気よくつくられているのだ。

ここ、筑紫野市山口は生姜の名産地として知られ、毎年11月ごろに収穫された種生姜は「生姜貯蔵窯」と呼ばれる山の横穴のような場所に保存される。窯は冬場でも温度12度くらいを保ち、奥に入るほど暖かくなっているのが特徴だ。しかも、崩れさえしなければ、10年も15年も使えるという。冬の間はここで寒さと乾燥から守られ、翌年3月ごろまで保存される。その間も色が黒くならないよう土をかけたり、種生姜の出荷の際は機械を使うと折れる可能性があるので手作業で箱詰めを行うなど、なかなかの手間である。

薬味や調味だけではない
生姜のバリエーション

そんな生姜も、一昔前まではあくまで薬味や調味料として使われていただけであるが、最近は事情もやや変わっているよう。

「いまでは学校給食にも使われるし、健康食品や薬としても利用されるようやね。わたしも健康のために自宅で粉にして味噌汁に入れたりしてますよ」

技術を継承するため
後継者問題解決は必須

ほかにもおなじみの紅ショウガや焼き魚に添えるはじかみ生姜(芽の酢漬け)、関西方面のひとには夏の風物詩である冷やし飴などさまざまな加工により、我々の食生活にひんぱんに顔を出しているのだ。ただし、そんな名産地で抱えているのはやはり後継者問題。ここ山口でも生産者の高齢化は残念ながら進んでいる。

「自分が若いころは当たり前のように親の跡を継いできたけど、いまはそうもいかない時代でしょう。若い担い手に技術を受け継いでもらい、山口生姜の魅力を知らせていきたいですね」

ぼくとつな風貌ながらしっかりと地に根付く生姜のような、たくましい後継者たちに期待したい。

(平成28年3月 取材)

協力:福岡県農林水産物ブランド化推進協議会